Sai.です。
子供に絵本を買おうと本屋に訪れて、パケ買いした本。
『82年生まれ、キム・ジヨン』
シュルレアリスムの絵画みたいな装画がインパクトあり。
榎本マリコさんという方が描いたようです。
見てください、この帯。
めっちゃ煽ってくる。
そしてまんまと乗せられる私です。
内容は、というと…これまた帯裏を活用させていただいて、こんな感じ。
韓国を舞台に、女性差別をテーマにした本なんですね。
私も80年代生まれ。主人公の設定年齢に近いから見てみようかな、とそんな感じです。
読んでみて、キム・ジヨンが受けた差別、自分も似たようなことが思い当たりました。
教育を受ける機会を与えてもらって、不自由なく大人になったはずだけど、そのなかでもちょっと感じていた違和感。
祖父や父親が、会話の端々で専業主婦の母親を軽視していたところとか。
痴漢されても「あんたが気をつけなさい」と言われたり。(ふざけんな〜)
就職してからも「結婚や出産の予定はありますか?」と普通に聞かれたり。(今言ったらアウトですよね〜)
産休や育休をとる時も「女性は休めていいよね」と言われたり。(ぶっ飛ばすぞ〜)
それでも、祖母や母の時代よりは、フラットになってきているんですよね。
それは、祖母たちが、母たちが、植え付けられた男尊女卑に抗ってきた結果だと思います。
だから私もまだまだ抗わなくては。幼い娘たちが大人になる頃、そんなことに悩まなくて良い世の中になってほしい。
本書のなかで印象的だったのは、大学生のキム・ジヨンが、就職が決まらないまま卒業式を二日後に控えた日、彼女が式に出ないと言い放った家族での食卓場面。
「お前はこのままおとなしくうちにいて、嫁にでも行け」
と父親に言われ、食事が喉を通らず、わなわなしている場面で母の一言。
「一体今が何時代だと思って、そんな腐りきったこと言ってんの?ジヨンはおとなしく、するな!元気だせ!騒げ!出歩け!わかった?」
「82年生まれ、キム・ジヨン」より
母は強し。私もこうやって娘に言える母親がいいな。
ちなみにこちら、2020年10月9日に全国ロードショーだそうです。主演はチョン・ユミとコン・ユ。気になる〜。
『82年生まれ、キム・ジヨン』予告 10月9日(金)より 新宿ピカデリー他 全国ロードショー
本も面白かった!